夏山登山の話し（続き）

蓮華岳から石コロだらけの斜面を下ると所々にピンクの花を付けたコマクサがあった。もう少し早い時期ならコマクサのお花畑だったようだ。蓮華の大下りを下って鞍部からやせ尾根の縦走路となりクサリ場や、ハシゴなどが出てきた。2時間ほど緊張した下りや登りが有ってようやく難所を通過、北葛岳に到着。12時40分であった。ホッとして正面を見ると谷を越えた尾根に今夜泊まる船窪小屋が見えた。ところがこの小屋までさらに2時間、やせ尾根が続く。七倉岳に着いてようやく小屋に後10分となった。

今日泊まる船窪小屋は、展望も良い場所に小屋がありますが、美味しい食事を食べられることで、有名な小屋です。経営されているご夫妻は、75歳前後の穏やかな方です。人柄に惚れて多くの応援団が居て小屋のお手伝いをしているようです。夕食は、どうして不便な山小屋でこのような繊細な味付け、煮物が出来るのかびっくり。お母さん手作りの漬物、奈良漬、最後には、ブルーベリーの洋館まで頂きました。本当に美味しく、うわさ通りの船窪小屋でした。食後のネパールテェーを頂きながら宿泊者一同、小屋の話や、自己紹介など他の山小屋には無い家族的山小屋でした。夕暮れもすばらしく写真好きな友人も朝の日の出もばっちり写真を写せたと喜んでいました。