越百山に近くなるにつれて稜線はなだらかになって来た。雪はたっぷり積もっているが尾根筋を歩けば滑落の危険も無く、おだやかな山並みにほっとする。木曽側に延びている尾根に赤い屋根の越百山小屋が見える。緊張感も取れて最後の頂きをめざして稜線を歩いた。越百山の山頂に15時20分到着。山頂には新しい道標が有って、越百山小屋への分岐もしっかりと表示されていた。

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林道の福栃平に下山するには、越百小屋を通って遠見尾根と言われる尾根を下山しなければならない。山頂からしばらくは雪の尾根を下って行く。これも小屋までは、深い雪の中を歩いて行くのだが、小屋近くになるとトレースもあって下りははかどる。小屋を20分ほど越えた森林帯の中にテントを張る。17時。
翌日の4日、7時にテントをたたんで出発。やせ馬の背と書かれた案内板の辺りに来ると雪も無くなり、アイゼンを脱ぐ。9時50分林道に出る。ここより林道を歩いて車の置いてある伊奈川ダム駐車場に10時30分到着。無事、春山合宿は終わった。帰りは、19号線を塩尻方面に向かい、途中、木曽町の駒の湯で温泉に入っておいしいお蕎麦も食べ、大満足で帰路に着いた。翌日のニュースで4日、空木岳、池山尾根を下山中の登山者が滑落事故を起したと報じていた。我らの幸運に感謝す・・。

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